診断:2014年10月
東西平均アノマリ:緯度-高度
- CO/BCは北半球で、正偏差、南半球で負偏差(特に60N以北で正偏差が顕著)
- 先月のSHバイオマス燃焼起源エミッションの低下傾向を反映
- BCは、25°N付近に顕著な正アノマリ〜バングラデシュでの正偏差(輸送場変動か)
- O3は、SHで負、NHで正偏差がそれぞれ目立つ(成層圏起源O3は熱帯外では正偏差)
- 南極域で強い上昇流偏差とO3の負偏差
- OHは赤道〜20°Nで高め
※上の図で、カラーはオゾン(ppbv)(コンター線は水蒸気アノマリ)、CO/CH4(ppbv)(コンター線はOHアノマリ)、およびBC(μg m-3)について示す(矢羽は東西平均循環アノマリ)。なお、横軸・縦軸は、それぞれ緯度・高度(hPa)を示す。
濃度アノマリ:地表
オゾン/CO/NOx
- インドネシア〜シベリアで正アノマリ(O3,CO):バイオマス燃焼に対応
- 中国北東部でもCO・O3高め(気象場変動に対応か)
- COは北極域で正アノマリ(>20ppbv):高気圧アノマリに対応
- オゾンはインド・バングラでも高め
- オゾンは、日本の南東沖でも高めで+4ppbv(成層圏起源オゾンは1ppbv程度の寄与)
- NOxは中国で負偏差
※以下の図で、カラーは、オゾン・COアノマリ(ppbv)を、等値線は地表気圧アノマリを、矢羽は地表風速場アノマリをそれぞれ示す。
エアロゾル
- インドネシア域、バングラで正偏差
- これら正偏差はOCの寄与が大(SOAの寄与は1〜2μg/m3程度)
- SO4は中国、アメリカ東部で正偏差
- 硝酸塩は中国東部で負偏差(〜NOx偏差に対応)
※以下の図で、カラーは、PM2.5、硫酸塩(SO42-)、硝酸塩(NO3-)(μg m-3)を、等値線は地表気圧アノマリを、矢羽は地表風速場アノマリをそれぞれ示す。